「クレヨンしんちゃん」のパパ、野原ひろし。昭和・平成の“理想の父親像”として、今でも多くの人に愛される存在です。けれども、2025年の今、果たして彼の暮らしぶりは現代の子育て世代と比べてどう違うのでしょうか?
本記事では、野原ひろしの年収・働き方・家事育児への関わり・家族観などを詳細に分析し、現代の30〜40代のパパたちとの暮らしを徹底比較。時代を超えて変わったこと・変わらないことを、リアルな視点で浮き彫りにします。
目次
野原ひろしってどんな人?
アニメ『クレヨンしんちゃん』に登場する野原ひろし(35歳)は、秋田出身で東京の商社「双葉商事」に勤務する係長。妻みさえ(29歳)、息子しんのすけ(5歳)、娘ひまわり(0歳)の4人家族で、春日部市に庭付き一戸建てを所有しています。
彼は典型的な「安月給のサラリーマン」として描かれていますが、実は年収600〜650万円とも推定され、当時としては平均以上の収入。趣味はゴルフとビールで、仕事帰りに飲み会やゴルフ接待に参加することも多い、いわば“ザ・昭和の父親”像です。
【比較1】年収と収入の安定性
• ひろし世代(1990年代):年収600〜650万円、終身雇用が前提。ボーナス・昇給も安定。
• 現代パパ(2025年):平均年収は横ばいまたはやや減少。非正規・副業・転職による収入多様化。
厚生労働省の統計によると、現代では大企業の正社員であっても、収入は伸び悩み。反面、転職・副業で柔軟に収入を確保する動きが一般化しています。
参考リンク:厚生労働省「令和の働き方」
【比較2】住まいと住宅事情
• ひろし:春日部に一戸建て。月10万円の住宅ローン返済。
• 現代パパ:持ち家率は横ばい。ただし都心志向や賃貸派も増加。
超低金利時代を背景に住宅購入はしやすくなったものの、都心の価格高騰により「買いたくても買えない」現実も。共働きでないと難しいケースも増えています。
【比較3】共働き率と家族構成
• ひろし世代:妻は専業主婦。子ども2人。
• 現代パパ:共働きが主流。子どもは1人が最多、晩婚化も進行。
1997年以降、共働き世帯が専業主婦世帯を逆転。現在では7割近くが共働き世帯であり、夫婦で家計を支えるのが当たり前になっています。
参考リンク:総務省「共働き世帯の推移」
【比較4】家事・育児への参加度
• ひろし:基本的に妻任せ。必要があればおつかいや風呂係などをこなす程度。
• 現代パパ:育児休暇取得率30%超え。家事・育児参加は“当たり前”。
令和の父親像では「自ら進んで家事・育児に関わる」姿が主流に。週末の公園遊びや保育園送迎もパパの役割です。
育児休業に関する最新情報はこちら:厚生労働省 男性育休ガイド
【比較5】働き方の違い
• ひろし:毎朝満員電車で通勤。残業・ゴルフ接待・飲み会も多い。
• 現代パパ:リモートワーク・時短勤務・フレックスなど柔軟な働き方へ。
2020年以降、テレワークが普及。通勤時間ゼロ、家事参加の余裕が生まれたことで“家庭を大事にできる働き方”を選ぶ人も。
【比較6】余暇の過ごし方・趣味
• ひろし:テレビ・野球・ビール・ゴルフなど昭和的娯楽。
• 現代パパ:ゲーム・アニメ・キャンプ・ジムなど多様化。SNS活用も。
「休日=自分の時間」から「家族と一緒に過ごす時間を楽しむ」へと価値観も変化。令和パパは趣味と育児の両立も上手です。
最後に:変わるものと変わらないもの
野原ひろしと現代パパ世代を比較してみると、時代とともに「家族との関わり方」「働き方」「父親像」は大きくアップデートされていることが分かります。
けれども、ひろしが長年愛されてきたのは、時代に関係なく“家族を想う気持ち”がにじみ出ているから。現代のパパも、忙しい毎日の中で家族に向き合い、子どもたちに背中を見せている——そんな共通点もたしかにあります。
それぞれの時代のパパたちが、それぞれのやり方で家族を支えている。そんな視点で、ふとひろしの姿を思い出してみるのも良いかもしれません。